第二章 三つ巴

日程を合わせたある日の昼過ぎ、3人で顔合わせの日だ。

「妙なことになったね。」

そう思う。だが第一印象では悪い人には見えなかったし、案外二人は仲良くなるんじゃね?とか思ってた。

可愛い女子二人に混ぜてもらって、キャッキャするのも悪くないと妄想していると

「何ニヤニヤしてんの?気持ち悪い。」

悪い癖だ。すぐ表情に出てしまう。

いかんいかんと思いつつカフェに着いた。

もう女性はすでにいるようだ。席に着く。

「こんにちは、初めましてユミといいます。突然のわがままごめんなさい。二人とどうしても仲良くなりたくて。一度でいいからその機会が欲しくて。来てくれてありがとうございます。変なやつって思ってますよね?」

彼女はもっと変なのを想像していたのだろうか、顔に書いてある。またユミが思っていたような人じゃなく礼儀正しい、しかも美しい女性で驚いているようだ。

私服姿のユミは仕事中の薄化粧でなく、濃すぎるメイクでもないナチュラルメイクで、またとてもオシャレさんだと男のオレでもわかる。より一層美しさが際立っており、皆目を奪われる。カフェの人達もそう。男性はもちろん女性ですら目を奪われているようだった。

外に出て歩いていると大変だろうなとか思っていた。

だが美しさにばかり目を奪っていられない。

この美しい女性が自分を好きだと言っていたのだ。

夢か妄想だったか!?と思っていると

「こんにちは、初めまして。こんなキレイな人と思ってなくてすごく驚いてしまいました。少し変な人だなーって思っていたので‥笑 すいません。」

マキめっちゃハッキリ言うやん。もう少し濁すとかあるだろ。

「こんにちはー、あの時以来ですね。仕事着じゃないと全然違いますね!また会えて嬉しいです!笑」

マキの視線が痛い。調子乗りすぎたか。