出会い②
「あのーたまにここらへんで猫と戯れてたりだとか、年配の方と接しているのを見かけているうちに、とても心の優しい方なんだなって。こういう人と付き合えたらなってずっと思ってて。」
もやもやした気持ちでずっといて、意を決して今日声掛けてみたんです。」
「なっ、なるほどー。」
少しの沈黙の後その女性は言う。
「友達からでもどんな関係でも構わないので、連絡先だけでも交換してくれませんか?」
参ったこんな女性にここまで言われてしまうと断る言葉が思い付かない。
だが彼女を裏切ることもできない。というかこれは裏切りになるのか?
友達ということなら許されるか?
結局流されて交換してしまう。だってこんなこと人生で経験なかったんだよー、マキー許してー友達って言ってるからー。
心の中で自が出てしまう。情けない男である。目の前の女性もそうだが、彼女も含めてどこがいいんだろうか?
連絡先を交換し、メールしますのでとこの日のうちはそのまま解散した。
とそういうことをしているうちに、彼女の仕事が終わる時間だ。
普段は家で待っているか、気分次第で駅までバイクで迎え行くかなんだが、少しの罪悪感からか車で仕事先まで迎えに行くと連絡する。
迎えに行く途中でアイスコーヒー買っていく。普段しない行動でモロバレじゃん。みたいな行動をしてしまう始末。
そうオレって嘘付けないし、まんま行動に出ちゃうし、よせばいいのに我慢できない愚かな男。
「何珍しいじゃん仕事場まで迎えにくるなんて。ありがとー。」
出会い①
その日もいつものコースを走り、一休みしつつ走っていた。
公園で一休みした後の次の病院の所のポイントで一休みしていた時だった。
「あのー」
突然で驚く
「あっはいどうされました?」
どもる自分
「あのー少し喋りたいなって。今少し時間あります?」
なんだろう。
「あーはい少しなら。」
「よかった、実は少し前からジョギングしている所を見かけてまして。あーまた走っているなって見てるうちに、惹かれている自分に気付きまして。」
「もしよろしければ、お付き合いしてもらえませんか?」
困った、目の前の彼女はスタイル良く、顔も整っておりとても素敵な女性だが、自分には愛する彼女がいる。
年齢も年齢だし、結婚も考えている。マキもそうだろう。何より浮気もしたくない。
そのままの言葉で女性に伝えた。すると
「あー、やっぱ相手いらっしゃいますよねー。」
「はい、あなたはとても素敵な女性だと思います。自分など到底釣り合うとは思えないし、また浮気はするのもされるのも嫌いなため申し訳ございません。」
その女性が浮気でもいいからしたいなどと言っているわけでもないのに、なぜか言葉に出てしまった。
自分のどこに惚れてくれたのかも理解できず、またジョギングしていただけなのに、こんな素敵な女性が好きになってくれるなどあり得るか?
そんなことある?疑惑や疑問に感じていた。それを表情で察したのか、自分の言葉で何か勘違いさせてしまったのか、その女性は驚くことを言う。
〜未来予想図〜 一章 出会い
俺はマサシ。36歳。色々仕事しながら
ありがたいことに月収100万稼いでいる。
恋人もいて彼女はマキ。33歳OL.。
旅行が共通の趣味で月に一回絶景巡りをしている。
自分でいうのもなんだが、仲睦まじく暮らしていて、同棲中だ。
ある日の朝、
「マキー朝だよー、結構ギリじゃね?送ってく?」
「うーん、ごめんお願いしていい?」
「オケー」
前日にお酒飲んだり、その流れで夜の行為などした日は、必然と朝も起きるのが遅くなり、そうなると最寄駅か、仕事先まで送っていったりする。
今日は仕事先まで送っていくパターンだ。
「ちょっと盛り上がりすぎたな。笑」
もー、寝不足だよー笑」
「ごめんごめん、栄養ドリンクと軽食買ってくるから許して。」
大体がこんな感じの仲睦まじい日常で、とても幸せだった。
「頑張ってなー」
「はーい」
帰る道中、自分の仕事内容を今日はどうするかーなど考えながら帰宅。
自分はというと、基本的に在宅で済む仕事をメインとしており、多少の時間的余裕がある自営業。
パソコンをポチポチしつつ、キリがついたりしたら、勉強したり趣味で行った旅行先の写真をブログへアップしたり、気分転換でジョギングいったりする。
「よし、今日はこのへんにしてジョギング行くか。」
ウェアーに着替え出発。
ジョギングの際、決まったコースをいつも走っており、公園で一休みしたり、川沿いを走ったり、病院の近くで一休みしたり、あとは帰宅という決まったルーティンをしていた。