出会い②

「あのーたまにここらへんで猫と戯れてたりだとか、年配の方と接しているのを見かけているうちに、とても心の優しい方なんだなって。こういう人と付き合えたらなってずっと思ってて。」

もやもやした気持ちでずっといて、意を決して今日声掛けてみたんです。」

「なっ、なるほどー。」

少しの沈黙の後その女性は言う。

「友達からでもどんな関係でも構わないので、連絡先だけでも交換してくれませんか?」

参ったこんな女性にここまで言われてしまうと断る言葉が思い付かない。

だが彼女を裏切ることもできない。というかこれは裏切りになるのか?

友達ということなら許されるか?

結局流されて交換してしまう。だってこんなこと人生で経験なかったんだよー、マキー許してー友達って言ってるからー。

心の中で自が出てしまう。情けない男である。目の前の女性もそうだが、彼女も含めてどこがいいんだろうか?

連絡先を交換し、メールしますのでとこの日のうちはそのまま解散した。

とそういうことをしているうちに、彼女の仕事が終わる時間だ。

普段は家で待っているか、気分次第で駅までバイクで迎え行くかなんだが、少しの罪悪感からか車で仕事先まで迎えに行くと連絡する。

迎えに行く途中でアイスコーヒー買っていく。普段しない行動でモロバレじゃん。みたいな行動をしてしまう始末。

そうオレって嘘付けないし、まんま行動に出ちゃうし、よせばいいのに我慢できない愚かな男。

「何珍しいじゃん仕事場まで迎えにくるなんて。ありがとー。」