三つ巴④

世にも珍しい男1、女性2の構図だ。何あれって見られんかな。

「オケー」

息ぴったりだな、てか他思いつかなかったオレがいうのもなんだけどいいんかこれ。まいっか逆らわん。

とりあえずと走らせる。二人とも楽しそうだ。マキ壺確やんこれと思っていると、ユミの気遣いでちょくちょく話を振って来る。

惚れてまうやろー思っていると

キャッキャからのユミの身の上話でシーンとしている。ついに詐欺師の常套手段かこれ、オレはまだやられてないぞと正常な判断ができるようだ。

と思いながらもユミペースで話は進む。当然オレも耳を傾ける。まとめると両親は他界しており、施設で育ったと。おばあさんやおじいさんもどこにいるのかいないかも分からないのだとか。まぁいたら引き取るよなーとか思い、また施設ではイジメられて育ち、学校ではイジメはなかったものの友達一人おらず空気のようにしていたと。

こんなキレイな子がそんなことありえるんか?小中でも際立って可愛いだろ思っているのを察してか、たまたまか高校までは太っていたという。

だが、イジメだったり友達いなかったりの現状が嫌で高校に行く際死ぬ気で痩せたという。痩せた途端周りの態度が変わり、目に見えて世界が変わったそうな。しかし幼少からイジメられたりぼっちだったりなユミは周りのチヤホヤに対応できず、ぼっちではなかったものの、特別仲の良い人もいなかったのだとか。

また男性によく告白を受けたが、好きという感情がよく分からなく、それでも良いからと付き合うものの、そんな長続きもせず何人か付き合っては別れたのだとか。